一人占め

sumikko2005-01-07

ロマンチスト選手権日本代表を目指して日々精進している私だが、ペアフレグランスを調合する調香師のロマンチストぶりには到底かなわない。計算され尽くしたタイミング、バランス。いつもそれを思い描きながら、日々調合を続けているなんて。トップノートは異なる個性をもつそれぞれのフレグランスが、お互いの存在に気付く距離に至る頃には共通の色調に収束していく。ブラックホールに吸い込まれるようだ、と私は思う。その脱力感。一体感。安堵。それが、高まる体温で開花して、湧き上がるそれぞれの本来の匂いに絡まって、結びつく瞬間。私は手をぎゅっと組んで祈る。祈ってる。たぶん、何かを。
その昔、まだ10代頃、トミーとトミーガールを片腕ずつにつけて喜んでいた私なんかには及びもしない世界がそこにあったことを知った。そういえば、パティシエールになりたいと思う前、南仏のグラースに行き調香師になろうと思っていた。しかし生理周期により匂いの感じ方が違うのは致命的。ときにムスクは吐き気さえもたらす。足がむくみやすいので立ち仕事のパティシエールも諦めて、今はなんとなく編集者。慢性的な肩こりに悩まされる26歳。片割れの香水に一人溺れて、今日も祈る。たぶん、何かを。


ついにやってしまいました。
淑女のためのワコールのライン「サルート」に足を染める。キャッチは「TRY SEXY」。ブラジャー8190円ショーツ3990円。あっははパンツ3990円って。でも美しいのです。芸術的です。こんなに仰々しくラッピングされた私。どなたに差し上げましょう?あ。差し上げるなんてもったいないね。こんな良い女は 私が一人占めする。いいもん。一人占めするもん。