おみくじ早速当たる。

26歳ともなると、自分の体が子供を生むために存在しているということを痛感する。排卵日に向かって肌は美しく輝き体は軽やかに、気分も前向きになる。そんな幸せな時は過ぎて頂点を超すと徐々に肌は脂っぽくなりクマやむくみになりやすく肩こりもひどくなる。せめてゆっくり眠りたいのに睡眠すら上手くできなくなる。無惨にも卵子が死んでいくときなんて、殺人罪の罰を受けているのかと思うような仕打ちを受ける。一ヶ月ごとにこんなことを繰り返す私の体。お疲れさま。ごめんね。がんばれ。
だから今日みたいに、起きた瞬間から肌の調子が良くてクマもなくてファンデーションがするりと肌に馴染む一ヶ月で最も幸せな日には、せめてこの姿を見せてあげたい。そのくらいのご褒美を、私の体にあげたい。だけど、そうねそれは私の事情。いつもこのことながら短いメールとともにすっぽかされる。実際に会った回数とすっぽかされた回数を比べたらぎりぎりですっぽかしの勝ち。すっぽかしに軍配。
それでも今日の東京は快晴。春のよう。こんなに気分がいいのだし、さあさ、出掛けましょ。デパートは赤い値札がはためいて、気分も盛り上がる。あの人の優しさを借りようかちょっとまようが少し億劫で、とんぼみたいにふらふらとデパートを彷徨ってるうちに買い物心に火がついた。ラベンダーのもふもふのニットと黒のロングブーツをゲット。キュートなランジェリーも購入。私はかつて、ストイックな黒のニットの下に身につけたウルトララブリーな下着を目にした恋人に吹き出されたという少しばかりショッキングな過去をもつ女なのだが、相変わらず下着についてはガーリーならばガーリーなほど良いと信じていて、本日もレースと花柄の超かわいい下着を購入。これからもどんどん吹き出してくださいませー。殿方ー。しかしラブリーなランジェリーを愛すると同時にペアランジェリーとかいう行事も少し夢見る乙女な私。代官山へ移動後、視察のためカルバン・クラインのインナーコーナーものぞいてみるが、ああ、カルバン・クラインの下着ってなんて機能性を重視しないの!透けー!ひもー!みたいな。着心地悪そう。しかも別にカルバン・クラインってメンズがありますってだけで特にペアにはならないことが判明。なんだつまんなかった。nojessだのパラスパレスだのヴィヴィアン・タムだの、お気に入りの店を巡る。気づいた。ヴィヴィアン・タムオムがもしあれば、それが似合う男が私の理想。なんてことを考えていると、電話が入る。待ち人来ず、音信あり。蛇の生殺し。あはは。