最初で最後の手紙ですまじでって

sumikko2005-01-04

かつての恋人に共通して言える点は、みな命名センスがあったということ。私は一度も正確な名前で呼ばれたことがない。「ゆかちゃん」とか「たまえ」とか本名ではなく、たいてい二人称或いはニックネームだった。私はそのニックネームひとつひとつをとても気に入っている。でもそのニックネームはとてもプライベートなものであり、私はいつも私たちの関係が、非常に閉鎖的なものだったことを知る。人混みに流されていく私をあなたはどうやって呼び止めるの。たぶん、呼び止めないんでしょうね。そんな人たち。



びゅーっと東京に帰ってきました。今日の上空はすごい風でかなり機体は揺れた。しかも飛行機は空港のはじっこに到着で、ターミナルまではバスで移動。地方便はこれだからイヤだわ。しかし東京は暖かいね。風は強いけど全然温かい。モノレールは今年も山手線内500円キャンペーンをやっていて、京急よりも安かったのでこちらで帰ってきました。帰宅すると何通かの年賀状に混じって、太古の恋人から初めての手紙が来ていた。エアメールの封を開けると2枚の便箋には近況と「結婚します」との報告。心の中のショックのかけらを探すけど、意外や意外、これっぽっちもそんな影はなくて、心から嬉しい。うそ。正直に言うと嬉しくもない。へえ、くらい。実は私は彼女とは面識がある。ああなるほどなー、彼とうまくやっていけるのはこんな女の人だったわけね、と納得した覚えがある。その後かつての恋人よりもその彼女と意気投合し、私の海外訪問中は彼女に各地を案内してもらったりしてそれはそれは仲良くなった。明るくて、さっぱりしていて、行動力があって、本当に素敵な女だった。あの人にはもったいないと思ったし、ぴったりだとも思った。そうだな、どちらかというと、彼女から結婚の報告を聞きたかった。そうしたら、心からおめでとう!て思えたかもしれないのにな。ともあれ、社交辞令かもしれないけど結婚式にはぜひ来て欲しいということだが、西洋の国で結婚式を挙げるらしいので(二人とも西洋在住なので)行けるか微妙(つーか日程的にも金銭的にも無理だが)。だけどここはひとつ、一世一代の大見得を切って行くべきか。うーん。やっぱよく考えがまとまらないんでとりあえず保留。
夜も更けた頃、上機嫌で電話があった。なんでも今日は可愛い女の子とデートをして展望台から夜景を見たりお洒落なレストランで食事をしてとても楽しかったとのこと。あら、良かったこと。音信不通なので餅を喉に詰まらせたとか雪崩に巻き込まれたとかカラスにさらわれたとかいろいろな事故説を考えてさしあげていたというのに。こちらは結構本気でおもしろくない。おもしろくないわ。