汚れたと思うと小説が読みたくなる病気。

sumikko2004-08-24

こんばんは。
失業ライフ満喫中です。仕事にいかなくてもいいというのは、時間感覚が全くおかしくなります。明日のために眠らなくてもいいので、眠ってしまうまで起きて、目覚めたときに起きるのだけど、体がさすがに朝起きるというパターンに慣れてるんで5時に眠っても7時半に一度目覚めちゃう。それで、いやもっと寝てようって。あー。もう水曜日になってしまったんですね。びっくり。こんなことをしているうちに3週間の休暇はあっという間に終わってしまうのでしょう。
月曜日は無事保険証をゲットしたあと歯医者に行った。小一時間ほど口内を攻めまくられたあと次回の約束もさせられてやっと解放される。いつもは忙しいんでそのまま帰るんだけど今日はせっかく時間なら(お金はないですよ!)いやというほどある失業者なんでてくてくと橋を2つほど渡って晴海トリトンへ。うー。なにもないっすね。晴海トリトン。212でベーグルを食べた。それだけ。あ、そうだ。花が咲き乱れたテラスにはふつうの床に思えるところから変則的な動きで水を放出する噴水があって、ぼーっと歩いてたらいきなり下からその水の直撃にあいました。これを読んでる皆さん、気をつけてください。幸い周囲には水遊びで楽しむ子供がいたんで私も混じって遊んでみたみたいなフリができました。それにしても寒い、寒い。小雨もぱらつく。当初212のベーグルは花咲き乱れるテラスで食べてたんだけど途中からマジで寒くなって屋外のちょっと風がしのげる非常階段に移動して食べました。食べながらバタイユの「空の青み」を読む。うわー。すごい小説です。ちょっと気持ち悪いんだけど、訳がすばらしいと思った。こういう文体は訳文ならではの魅力だと思う。結構必死に読んでしまった(私は「消費者」なので「共感」できることが最大の関心事なんですが、この小説に共感したかというと・・・いやしたかも)。気がつくと夕暮れで、髪を切りにいくことになっていたので神奈川方面へ向かう。リサ・ローブのアルバムを買ってジャケットをみて、これだ!と思って、2年以上だらだらとのばしていた髪をばっさり切ることにする。そしてものすごく後悔する。「髪の毛を切って後悔」という幼い頃の淡く苦い想いを、25もくれかけた失業女が味わう。ああ。はやくのびないかな。恋ならば失ってもすぐ次があるかもだけど、髪の毛は絶対に一定の時間が必要なのよね。ああ。
その後渋谷へ。友達と落ち合い、カラオケ(平日の徹カラって安い!)。そして念願のクラブ、MIXへ行く。最初は邦楽なんかもかかっていた。私の大好きなCharaとかUAとか。夜も更けるとトランスになってきてもう酔ってたし久しぶりに我を忘れさせて頂きました。そして、本当にお酒がおいしい!いろいろとクラブにはいったけど一番おいしかったです。ラムとオレンジジュースを使ったロングカクテルね!と頼んだら、プランターズパンチを予想してたんだけど、バナナリキュールを使ってシェイクもして、トニックウォーターで満たすという、結構な手間。そしておいしいんだなこれが。これから結構いくかも。ありがとうid:zoot32さん。すてきな店をおしえてくださって。
その後疲れたんで店を出て小雨の表参道を震えながら渋谷に向かう。途中のラウンジに入り始発待ち。やけに赤くてソファーの深いバーでネグローニを飲む。うーんいやらしい感じね。疲労と酔いで、このふわふわのソファーにぐーっと沈んでいって消えていってしまう気がする。そうなればいいなあと思う。やがて店が閉店となり追い出されると空は白み始めていて、空気はひんやりとしていて、全く私が夏を満喫しようと思った日に限ってどうしてこんなに秋の気配なの。渋谷駅で連れと別れ、エスカレーターに乗ろうとした瞬間、人生のどこかですれ違った人のような人と目が会う。お互い、あー、どこかで会ったことがある、と思う。卑怯な私は相手がヒントを切り出すまで待ってるんだけど、相手が共通の知り合いの名を出して確信する。あんまり他人と比べてもしょうがないんで意識しなかったんだけど、私は偶然誰かと会うことが多いと思う。朝5時の遊び疲れた風体なんて絶対に誰にもさらしたくないのに、会ってしまう。混浴露天風呂とか行かないことにしようと誓った。元彼とその彼女とかがきていて湯煙の中で対面することになるだろうと思う。始発からおそらく2本目の電車に乗る。夢の中にいたようなのに、普段は繋がらない現実にいきなりつながれて、俗な芝居を打って、霧雨の朝の光の中、通勤方向とは逆の遊び疲れた空気に満ちた電車の中で、私は、ひとつのことしか考えない。いや、いつでもひとつのことしか考えていない。それを考えないようにするために、いろいろとやってみてる。でもそれを手に入れたら、私は、何もしなくなるのかな。