びくびく
目が痒い。痒くてたまらない。花粉症らしい。こんな季節に。東京の空気は恐ろしく乾燥していて体中がかゆかゆになる。狂いそう。蚊に刺されたみたいに狂おしく痒いんじゃなくて、もしかしたらこれは痒みに分類されるんじゃないだろうか、ていう曖昧な感覚。あー、いや。お風呂あがりにロクシタンの乳液をだぼだぼ体に塗ったら、ぬるぬるになって滑って転んで太ももに青痣ができた。ぶつけてツメも折れた。ちょっぴり死にたいと思う。
最近ものすごく臆病になったと思う。いっつもびくびくしている。徹カラは楽しいけどトイレの鏡をふと覗き込んで翌朝の辛さを思うと早く帰らなくちゃと思う。朝お布団から出る前に今日は途端に寒くなっているかもしれないと腕を少しお布団からだして気温を確かめてみる。イスラエル産のドライ白いちじくは大好きだけど予想外に固いことがあるので仮歯が折れやしないかとおそるおそる噛む。朝会社に行って机の引き出しを開けるときネズミが私のお菓子を食べていたらどうしようとびくびくしながら開ける(一昨日会社に行ったら引き出しの中の私のおやつが囓られていたの!たぶん人間の仕業じゃないと思う。人間の仕業だったらもっと怖い。ちなみに先日私がトイレに入っている間に電気を消したのは私を恨んでいる同僚じゃなくて、配線をかみ切ったネズミだということが判明。黒こげのネズミが屋根裏で見つかったらしい)。でも一番臆病になったなあと感じるのは、裸で寝れなくなったことです。この季節は裸でお布団にくるまって眠るのが大好きなんですが、ちょっと風邪をひく危険性もあります。昔はそんなこと気にせずにがんがん裸で寝てたのに、最近は風邪をひくリスクを冒しても裸で眠る快楽に溺れる必要はないと思うようになった。たかだか風邪にたいしてもこんなに臆病なのだからこ新しい恋にも二の足を踏むのも当然のこと。情けない。こんな私、嫌だわ。ところで私はシーツはすべすべが好きです。私の母はぱりっとノリをつけて仕上げるのが好きなのですが、私は絶対にノリなしの柔らかいのがいい。親切な母は小学生の私がそう主張すると私のシーツだけはノリなしで仕上げてくれていました。本当に良い母でした(まだ生きてますよ)。あと、毛布が直接肌にあたるのもいやです。肌→掛け布団→毛布の順番じゃなきゃいや。肌→毛布→掛け布団はだめ。でも厳寒期だけは敷き布団のシーツにのみネル素材が用いられることが許されます。あれは気持ちいい。でも「掛け」の方に起毛が来るのは絶対にだめ。願わくば将来の私の夫がシーツに関して同じ好みであるか無頓着であって欲しい。こんなことでいちいち言い合いをしている私たちを想像するだけで怖くなってしまう。あ、ほら、またびくびくしてる。
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