破壊されようもない不躾な世界を愛した

sumikko2004-11-19

おお。
コピペに失敗してしかもクリックして昼間アップしたのろけ日記が消えてしまった*1
すごいまぬけ。



以下一回消えて復活した日記。

世間ではボージョレー解禁などと盛り上がる中、なぜか私はシカトして恵比寿の居酒屋でひたすらモヒート。この店にあるミントをすべてよこせ、という勢いで。地下に広がる広大なダイニングバーには金網に包囲されたラブラブカップルシートみたいなものが一列にずらりとならんでおり、なんだか電車みたいです。くるりとひっくり返して4人がけになったら楽しいのに、と思う。ヘッドセットをつけた店員の「シャッフルターイム!」の号令と共に、シートが廻っていきなり初対面のカップル同士のフリータイム。5分間。昔のディスコでいうチークタイムみたいなやつ?違う?ディスコは行ったことはないんだけど。なんでも父、従兄弟、知人などの話によると、ディスコには食べ物の置いてあるテーブルがあり、そこには焼きそばがあったとか。ダンス・アンド・ヤキソバ。なんかエロティックだね。不健康な食べ物の方がエロティック。玄米とかブロッコリーの芽とかからロマンスは生まれない。などと考えていたので、自分が何を喋ったのかあまり覚えていない。またどうせその場しのぎの適当なことをぺらぺら喋ったんだろう。覚えているのは、あまりにも暗くて食べ物の味が分からんということ。誓ったのは、今度の週末はミントを買いに行こうということ。いつでもモヒートが飲めるように。
そして今日の昼。「近くまで来たから」とメールが入ったので、ランチを一緒に食べる。会社近くのおしゃれなピッツェリア。ワンドリンクはコーヒー、紅茶、ブラッドオレンジジュース、そしてビール、赤・白ワインから選べる。恵比寿だぜって感じ。12時間ぶりの再会に話すネタもない。いや、無理して話をしなくていいんだけどね。私は一緒にいて、無為な時間というのが非常に苦手。まったりとかだめ。もしも私が恋まっさかりならば、私は自分の無力な言葉を見放して、ただ一緒にいるという幸せに浸る。全力で切なさに嘆いてみたりもする。そうじゃない場合、何かしらイベント的要素が必要となる。そして自己嫌悪に陥る。結局私はものすごくわがままだと思う。何様のつもりだと思う。相手がここに立ち寄ったので何気なくランチに誘っただけなのは知っている。世の中にはそういう人がいる。本当に、いろいろな人がいるのだと、大きな口を開けて健康的にピザを食べる若者の喉に、カールスバーグが流れていく様子を眺める。そして今この瞬間を受け入れて楽しもうという思考を思い出す。お互いに死ぬ前に思い返しもしない一瞬を。
でも若い子と一緒にいるのは勉強になります。いや、いかに今まで自分が無神経だったか。つけるアクセサリーやその位置、過去の何気ない話に驚くほど敏感。例え愛情なんてこれっぽっちもなくても、若さか性格か測りかねるけど、その高い自尊心は容赦しない。長い間私の立ち位置であった「私が好きだから、何をされても」というわがままが通用しない。弱者であるのはすごくラクです。私が今まで恋した 3人のうち一人が(趣味は恋人の名言集の編集)「負け試合には嬉々として臨むのだけど」と言う私の言葉に「最初から放棄してるからね」と一蹴したのですが、そうね。その通り。でもどうしたら上手く戦えるのかしらね。床から天井まで大きくとられた窓の外はいつの間にか晩秋の冷たい雨で、白いテーブルクロスが蒼く沈む。相変わらず彼の香水で想い出の旅に出かけてしまいそうな私をつなぎ止めるのは、新しい下着のストラップが擦れてもたらす左の背中のかすかな痛み。壁掛け時計は彼の後方にあるので見るまでもない腕時計をちらりとみて、領収書を手に取る。ここは私が払うね。そういう小さなお遊びを、楽しもう。楽しもうね。
今日のトレンチ指数は 99。私の口紅がちょっと明るすぎたから。

*1:と思ったら復活していました。どういうことかわからないけど一件落着?