その街灯をともして歩くのは君の役目だって

sumikko2004-11-10

こんばんは。気前の良いショッピングと外食とレジャーがたたって、今月は早くも大ピンチ。いや、びっくりするくらいやばい。ちょっと気が弱い人なら胃潰瘍になりそうな経済状態。早速実家に緊急援助を依頼し、冷凍食品をたくさん送ってもらう。ありがとうお父さんお母さん。しばらく自粛します。
とはいえ、先日はしたたかに酔っぱらってあらゆる人に電話をし、無責任な約束を多数してしまったらしい。今日も夕方メールが入る。「今日どこにする?」。理由をつけて断ろうとしたのだけど、おごるから、と言われれば、素直に赴く。指定されたのは三軒茶屋のカフェバー。友人が連れて来たのはなんとまあ、きれいな男の子。思わず、見とれたわ。不意の笑顔に揺れる前髪が爽やかな22歳。そんな切れ長の瞳で見つめるなんてずるいわってほどセクシー。真黒のタートルの下の肩はたぶん私の好みね。18歳のころから一人暮らしらしく、しっかりとした感じ。話は巧くて、お酒にも強い。あーあ。この子の嗜好が、あんまり美人じゃない4歳くらい年上のちょっと垢抜けない感じの女の人ならいいのになあと思った。時折鼻をくすぐる香水は私の心を少し締め付けるので、もしも付き合ったら彼にぴったりの香水をプレゼントしようと思った。甘美な空想に浸りながらご機嫌で帰宅途中、その子からメールが入る。・・・・・・。意図不明の絵文字の数々。 4年の溝の深さに愕然とする。
昔から、文章のうまい人に、ひかれる。好きなEメールは携帯に転送して何度も何度も読む。何気ない一言や、表現に恋をする。文体が、そのリズムが好き。
自分に宛てられた手紙やメールにときめかなくちゃあ、なにも始まらない。
最近、私が心待ちにしているのは、雑誌「料理王国」の発売日。リリー・フランキーのコラム「架空の料理 空想の食卓」。リリー・フランキーのコラムにリストランテ・アモーレの澤口知之シェフが料理を作るのだけど、その料理もさることながら澤口シェフが書くコラムが魅力的。こんな博識のシェフがいるなんて。美味しい料理が作れて魅惑的な言葉が操れる。ああ、ものすごく、ものすごくすてきね。
三軒茶屋からは歩いて帰ることにする。夜の茶沢通りは涙を誘う。街灯が、商店街の降りたシャッターが。こんな音楽を聴きながら歩く。

環七に出て北上する。ファミレス、工事現場、ラーメン屋。永遠に歩き続けるような気がする。このまま夜明けになってもいいと思う。夜風にすっかり体が冷えたころ、懐かしいぼろアパートにたどり着く。
お風呂に入って、ほどよい渋みと豊かな風味のバランスが素晴らしい赤ワイン、シャトー ラフィット・テストン ヴィエイユ・ヴィーニュ2001を飲みながら、相変わらず「恋人達の予感」を観る。