sumikko2004-05-26

帰り道、渋谷のワインバーに寄った。
今日はボルドーで攻めてみようと思った。まずは白ワイン。シャトーオー・ヌシェ'99。素晴らしいですね。最初は華やかな花の香り。でも飲み口はさわやかな柑橘系で初夏にぴったりです。軽い飲み口ながらもボディはしっかりしているんで、ピクルスとかハード系のチーズと合うかと思います。そうだな、特にコンテとかちょっとナッツの匂いを感じるチーズと好相性ではないかと。つづいて、赤。さんざん迷ったあげく、今日は給料日だったし大奮発して、ドメーヌオーブルガ'95を飲む。ああ。これですよ。すごい。匂うだけで、存在が違う、と思う。私は、こういう匂いを土の匂いだといつも思う。葡萄が育った大地の力強くて暖かい匂い。グラスに鼻を近づけて息を吸い込むと、雨とか太陽とかが降り注ぐ葡萄畑をうっとりと思い出す。いつまでも匂っていたいけど、いい加減変な人なんで口に含む。ああ、もう。ものすごく気怠いです。春の午後、夏の夜、秋の雨の朝、冬の夕暮れ。この世界で人がまどろむ瞬間みたいな、ものすごく心地いいだるさ。ソムリエ(だと思う、資格は確認していないけど)これをとても自然な、と表現していたけど、そうだな、自然というより、無為といった感じ。違うかな。まあ人それぞれだと思う。感じ方は。とにかく奮発したかいがあった。
私はワインバーによく行く方ではなくて、まあ2ヶ月に1回といったところなんだけど、いつもワインバーの酔い方はいいなあ、と思う。今日もたった2杯(200ミリ)しか飲んでないのだけど、ものすごく気持ちよく酔えた。一瞬体が浮くような気分。これが切れの良いショートカクテルだったりモルトウィスキーだったらこんな風にぼんやりとは酔えない。なんだか官能的だわあ、と思いながら、とても気持ちよく、帰宅しました。