24日、25日の日記。25日の夕方、知床斜里から釧路に向かう列車の中で書いたものをアップします。
 24日の朝、朝釧網本線に乗って釧路から知床斜里へ。その後レンタカーで知床をまわります。やっぱり知床はスケールが違いますね。あらゆるところがベストシーンのようで、いちいち車を止めて撮影してしまうのでなかなか先へ進めない。ウトロまでの道はとてもきれいに舗装されていて、快適なドライブです。でも天気はものすごく気まぐれ。青空かと思うと雲がでんでらでてきていきなり吹雪。やがて本格的に雪になったかと思うとまたぱあっと明るくなります。仕事抜きならこの変化、とても魅力的です。でも写真のことを考えると常に雲の位置をにらんでしまう。
 泊まる宿はふれあいの宿。男女別ドミトリーってやつです(結局私いれて男女一人ずつだったので一人一部屋使いましたが)。クールなシティーガールな私はふれあいとかって好きじゃない。でも結構楽しかったです。宿には7歳と3歳の子供がいて、私は生まれてはじめてきちんと子供と遊んだよ。ずっと怖くて避けていたのです。でも意外に私子供と上手くやっていけるかも、と思った。いやこれも相性があるでしょうね。子供とひとくくりにするのはよくないです。でもまあ、総じて子供がだめなわけではなく、子供と上手くやっていける可能性があるということがわかった。よかった。次はおじいちゃんだ。でもおじいちゃんとふれあう機会こそないよな。
 宿の夕ご飯は5時半。早!なので私は昼ご飯を食べませんでした。だって残したら悪いものねえ。久しぶりに暖かい家庭のごはんが食べれてちょっと涙ぐみました。ニシンの焼き魚を食べた。脂がのっていて、とても美味しい。夜は12時くらいまでだらだらと喋って飲んで、ああこれがふれあいの宿ってやつねって感じ。一生に一度か二度か三度くらいなら悪くないです。しかし寒い。宿のお風呂は小さいので知床自然村という温泉へ。山の中腹にあり、露天風呂からは原生林と海を見下ろすことができます。ちらほら雪の舞う中(いや結構本格的に降ってたな)入るのは格別。だが外が寒いからいつまでたっても体が温まらないのですよ。結局1時間くらい湯船に浸かっていたのだけど、ぜんぜんのぼせなかった。しかし皮膚はふやけていて、あがり場のちょっと突き出した木の枠に足をひっかけ流血。
 翌日は知床五湖へ。五湖に近づくにつれ天候は怪しくなる。こんな季節に五湖を歩く物好きがいるんかいな、と思うが結構いる。私は五湖をあるく気はさらさらなかったんだが、まあ展望台とレストハウスの様子を見ておこうと思って駐車場に入ったらいきなり410円とられた。どう使われるかはわからんけど、知床の自然を守っていただきたいと思う。でも冬場なんて1日何台くるか知らないけどあの人たちの人件費にならんのじゃないかと思った。まあいいけど。駐車場代金も払ったし3分で去るのはさすがに惜しいなと思って一湖くらいはあるいてやろうかい、と思ったが、やはりあまりの寒さと吹雪にくじける。しかし、どうして観光客はこの寒さのなかみんなソフトクリームを食べてるのかな。
 その後ウトロ、斜里を経由し、川湯へ。3年ぶり、3度目の摩周湖霧の摩周湖。しかし私は晴れた摩周湖しか見た事がない。そして晴れた摩周湖を見ると結婚が遅れるそうな。今日も頼むぜ摩周。やったあ、今日もすっきり晴れ渡った摩周湖。この齢になっていきなり曇られるとなんだかそわそわしちゃうし、よかったよかった。それはともかく摩周湖展望台には第一と第三展望台があるのに、第二がない。こういうのは気持ち悪いからやめてほしい。もしかしたら裏摩周展望台が第二なのかな。でも裏摩周は裏摩周でしょ?しかし裏って。なにが表なんだよ。て感じで摩周湖を下り、硫黄山へ。そうそう、摩周展望台でもいきなり駐車場代金410円とられてこちらは硫黄山とセットですと言われたのでべつにそう硫黄山が見たい訳でもなかったのだけどいっとくかな、という気にになった。通り道だったし。
 こちらも3度目。相変わらずデスピサロがでそう(古い?)。煙がモクモクとあがり、その下では名物卵屋さんが「はい。ここには卵しかありませんよー」と叫んでいる。確かに卵以外ないです。だから卵を買ってあげてもいいかなと思うけど、5個セットでしか買えないから買わない。バラで売ってほしいと思うけど、ここに一人でくる人もあまりいないんだろうな。そんなこんなで斜里に戻る時間。また50キロ弱の道のりを引き返す。
 一人で運転していると、いろいろと思い出します。今日思い出したのはスリランカのナッツ売りのお姉さんたちのこと。道路沿いにたっていてカラフルなサリーをひらひらさせながらドライバーにナッツを売るのです。私もいくつか買って食べた。カシューナッツかな?甘いコーティングされたのもあった。5袋で100円くらいでした。なんだかこの冬枯れの木立の中にあの女の人たちが立っている気がした。甘い、ナッツが食べたい。
 斜里に戻り、レンタカーを返す。斜里の駅前にはなにもないが、つぼ八がある。すごいなつぼ八。養老の滝も至る所で見かけるけど、つぼ八もすごい。電車の待ち時間が1時間近くあり、新聞も読み終えてしまったので観光パンフレットを見ていると、キャバクラの広告に「ブスっ娘クラブ」というのがあり、客側も働く側も私の認識を凌駕している。それでも広告の写真の娘が美人といえなくても愛嬌があるならその店名に秘められた想いにも、通う客にも納得が行くのだけど、本当に救いようがないほど不美人でしかも愛嬌がなく意地悪そうだった。どうしてそんなのと飲むためにお金を払うのだろう?などと考えていたら携帯が鳴り、久しく会ってない友達が私の家の近くまで来ているのでご飯でも?という誘い。あいにく私がものすごく遠くにいる。とたんに寂しくなって、友達に電話をかけて寒さを訴えてみる。
 そしてようやく電車が来る。乗り込む。車窓には冬枯れの木立。舞う雪。クリスマスを思い出すね。この1両の電車に外人の年配の夫婦が乗っていてまるで我が家のようにくつろいでいてすごいと思った。旅慣れてるう。釧路に着くのは夜9時過ぎ。今日もローソンのお弁当かな。