「10ミニッツ・オールダー」

イデアの森」を観た。
イデアの森と名付けられるだけあって、こっちの方がメビウスよりもちょっと哲学的、かもでした。でも原題はトランペットとチェロなのよねえ。
イデアの方で好きだったのは「時代×4」。「リービングラスベガス」を撮ったマイク・フィギスの。あのテレビの両親、私には両方とも女性に見えてさらに奇妙だったんだけど、解説では「テレビに映し出される父と母」となんの躊躇もなく書いてあるね。もう4回くらい観たい。
「リービングラスベガス」かなり好きでした。高校生のころ観たのだけど、あのニコラス・ケイジのダメっぽさがあんなに効果的に描かれてる作品ってないでしょう。「アダプテーション」ではただでさえビジュアル的に受け入れがたいニコラス・ケイジがダブルで出てきてしまって、私は途中で席を立ちたくなってしまったよ。
そして、クレール・ドゥニの「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」。最後の黒人男性のなにげない一言に答える哲学者ジャン=リュックの言葉に、思わず涙がでてしまいました。
ゴダール先生の「時間の闇の中で」。これはもう10回くらい観たい。いくつか観たことのあるシーンがあった。ということは、じっくり観ればもっといろいろなシーンがどの映画で使われていたかが分かって楽しめそう。
この人の映画を観ると、ああ、フランス語が分かれば、といつも思う。そういえば「She has gone」だけは英語でしたね。ゴダールの作品、またどこかで上映しないかな。初期の作品がみたい。